こんにちは、SNS担当の田上です(*^^*)
前回の『紙遊苑』さんに続き、今回も地元にある体験型のスポットにお邪魔してきました。
ご紹介するのは橋本市清水にある『隠れ谷(かくれだに)池』
ここではへら鮒(ふな)釣りを体験することができます(^O^)/
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なぜへら鮒釣り??なのかと言いますと
実はここ橋本市で作られる”紀州へら竿”は国の伝統的工芸品に指定されていて
なんと 全国シェアの約90%を占めているんです(=゚ω゚)ノ
”紀州へら竿”=へら鮒を釣る専用の釣竿のことで
真竹・高野竹・矢竹の3種類の竹を主に使用し、それらを組み合わせて1本の釣竿を制作します
材料となる原竹の切り出しから生地組み、漆塗り、完成までほぼ全てが手作業で行われ
一人の職人さんが約半年~1年がかりで仕上げるそう・・・( ゚Д゚)!
その歴史は古く、明治15年に大阪市で創業した初代竿正が技術技法を確立し
その後原材料である高野竹の産地に近い和歌山県橋本市にて根付いたと言われています。
火入れした竹を継いだこと
竹を丸く削った穂先、玉口(継ぎ口)の絹糸や漆を用いること
中を抜き細いパーツをしまうこと
持ちやすい握りをつけたこと
そのどれもが約130年たった今もなおそのままの技法で親方から弟子へ脈々と受け継がれており
いま現在も34名の竿師の方が橋本市で活躍されているそうです
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今回はそのうちのお一人
紀州製竿組合に所属されている竿師の方からお話を伺うことができました
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これが実際の”紀州へら竿”
初めて見ましたが「美しい」という言葉がぴったりだなと思いました
持ってみるとびっくりするほど軽く、滑らかで気持ちの良い手触り
軽く振ってみると驚くほど良くしなります
華奢な印象ですが30~40センチの鮒が1日中釣れても折れる事はなく、しかも使い方さえ間違えなければ竿の寿命はない(適切な保管&メンテナンスを行うこと)というのが驚きです!
そんなへら竿はどんな風にして作られているかというと・・・
【へら竿ができるまで】――――――――――――――――――――――――――――――――――
①原竹の乾燥・・・厳選された原竹を採取。天日干しした後室内で乾燥保存(長ければ数十年保管することもある)
②生地組み・・・竹のしなり、曲がり具合、反発力、節の位置等を見て竿の元となる竹を選ぶ
③火入れ・・・竹のクセを直し、ため木を使ってまっすぐにすると同時に、竹の繊維を引き締め反発力を高める
④中抜き・・・数本継ぎの竿を二本仕舞にする為に節を抜く作業。中抜きには50~60本の太さの異なるキリが使いわけられる。
⑤込み削り・・・竿の継ぎ目で竿尻にあたる部分にヤスリ、ペーパー等を用いてテーパーをつける作業 ※径の異なる部分を滑らかにつなぐため先細りにすること
⑥絹糸巻き・・・竿の継ぎ目で竿先にあたる部分である玉口に絹糸を巻く(漆を塗り込んでいくための下地となる部分)
⑦漆塗り・・・玉口や節、節間に巻いた絹糸のうえに漆を塗り、乾燥させてから水性ペーパーで研ぎ出す
⑧差し込み・・・竿尻部分につけたテーパーに合わせて玉口部に穴をあける作業。細かな段階に揃えたキリが使われ、最後に丸ヤスリを使って仕上げる
⑨握り・・・釣り人と竿が常に触れ合う部分。工芸品の制作方法を取り入れたり、様々な素材を利用している
⑩穂先削り・・・手作りの穂先削り専用の刀やヤスリを使い、穂持ちに合わせて一本一本待真竹を削る工程。
⑪胴漆塗り(胴拭き)・・・漆を指先で竿全体に塗り込み、モスを使って漆が薄く残るように拭き上げる。色、艶がでるまで胴うるし⇔乾燥を繰り返し行う。
⑫仕上げ
こんなにも沢山の工程が(゚Д゚)ノ
しかも、それぞれの作業に使われるキリやため木等の道具も竿師の方が自分で作るんだそうです
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材料の竹を探しに行くところから、完成に至るまでを全て自分の手で行う
まさに究極の手仕事だなと感じました。
さて、この日はちょうど「③火入れ」の工程をする日だということで
その作業を少し体験させて頂きました(/・ω・)/
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ドーム状になった七輪の中には炭が真っ赤に色づいています
ここで竹を熱し、炭になる一歩手前の状態で「ため木」という道具を用いてまっすぐに調整してゆきます。
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何度も目で見て確かめて…なんとも真剣な眼差しです
竹がまっすぐな状態になるまで何度も何度も繰り返します
この作業、とっても難しかったそうです
節のある部分は固さもあり特に難しい・・・
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なんと、長ければおよそひと月の間!毎日この作業だけをするんだそうです(◎_◎;)
集中力と正確さ、そして何より根気のいる作業…
お話を伺った竿師の方は、お父様も竿師をされていたので
幼い頃からこの環境が当たり前に感じていたということですが
私にとっては見るもの全てが珍しく、自然の中ですくすくと育ったそのままの竹が
こんなに美しいへら竿に変身するなんて
まるで魔法みたいに感じました(´艸`*)
全てが手作業
妥協を許さない職人ならではのこだわり
「生地組み」といって竿にする竹を選別する作業では、保存している膨大な数の竹の中から色んな条件がマッチングする竹を選ぶそうです。
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その為、新しい竹だけではなく長ければ30年ほどの間保管している竹もあるとのこと。
節の位置が合っていることが美しさの基準とされているらしいのですが
なかなか同じようなものってありませんよね・・・
しかし、熟練の竿師さんの目にはキラッと光るようにぴったりの竹が目に入ってくるんだそうです
不思議ですよね(*ノωノ)
「いい竿の条件は?」と質問したところ
「作っている最中に『いい竿ができた!』とわかるときがあるんですよ
でも、実際に釣ってみないことにはそれが良いのかどうかはわからない
お客さんが満足して 竿師が満足して
そこで初めていいものが作れたと言えるじゃないですかね」
というお返事が返ってきました。
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使う人のことを第一に考えた竿師の方の思いやり
そしてご自身の作る作品が”へら鮒との対話を愉しむ”優れた道具のひとつであるという強い想い
時代と共に求められる竿も変わってくる中
それに答えながらも自らのこだわりも大切にする
歴史ある伝統工芸品を作る職人さんの心意気を身近で感じることのできる貴重な時間でした。
さて、へら竿について色々と学ばせて頂いた私たち
「隠れ谷池」に移動して実際のへら鮒釣りを体験してみました
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ちなみにこの池は、昭和40年に紀州製竿組合の試験研究池として開設されました。
竿師の方が完成した竿を用いて自ら試し釣りをする為に使用されていましたが
現在は一般開放されており土日は朝早くから多くの釣り師や子供たちに利用されています。
平成27年には駐車場やトイレも美しく新しくなりました。
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優しい管理人さん(愛称:池ちゃん)と常連のお客様がわいわい楽しくレクチャーしてくれました
レンタル竿&餌の販売もしているので手ぶらでも安心(^^♪
なんと女性は半日でも1日でも500円という安さ!
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へら鮒釣り初心者の女性2名が挑みます
練り餌を針につけて 池にぽちゃーーん
開始30分くらいは全く反応がなく・・・ひたすら浮きを眺めているだけ(笑)
そんな時間をしばらく過ごしたところで
へら鮒達を集めるために管理人さんが撒き餌をしてくれました(*´▽`*)♬
それからは、もう鮒達がパクパクお口を開けて待っている状態
糸を垂らす度に当たりがくるので面白い!!
逃げられたり、餌だけ持っていかれたり
うまく釣れないこともありながらも、無事釣りあげることができました(*ノωノ)
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こちらがへら鮒です。初対面(*ノωノ)
思ったより目がギョロっとしています!普通の鮒に比べて体高が高いのが特徴
平均は20~30センチ(大きいものだと50~60センチに育つことも)
競技や大会では釣った鮒の重さで競うんだそうです。
釣りに来る方の約90%が男性で、60代以上の方が多いんだそうです
意外だったのは7~8割が県外(特に近畿圏)からのお客様だということ!!( ゚Д゚)
近場からの来客は少ないんですね。勿体ない!!
ちなみに国内でへら鮒釣りが盛んなのは関東地方で
特に埼玉、東京、群馬には釣り場が多いようです
全国にある釣り池の状況は全て異なるので釣り師が竿に求めるニーズも多種多様だそう
へら鮒釣り・・・奥が深そうです、かなり!!
鳥の声、時折聞こえてくるカエルの鳴き声、魚の跳ねる音
ぐるりと緑に囲まれた釣り池にいると、どこか遠くにきたような気分になりました( *´艸`)
ベストシーズンは6~11月。ちょうどこれからですね!!
しかも今ならこんなお得なキャンペーンも♬
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カップルで釣りデートなんていうのもいかかでしょうか??
お子様は無料なので、家族のお出かけにもおススメです!!
1人でビール片手に釣りっていうのも粋ですね( *´艸`)
お近くの方はぜひ一度足を運んでみて下さいね~
★今回お邪魔した「隠れ谷池」の情報はこちら★
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営業時間:午前8時~午後16時
定休日:金曜日(金曜日が祝日の場合は前日の木曜日)
〒648-0151 和歌山県橋本市清水672
TEL:0736-34-1482
隠れ谷池HP:https://kakuredaniikecyan.wixsite.com/kakuredani
管理人池ちゃんのブログ:https://ameblo.jp/kakuredani/
★池の上にある事務所には食堂があって、麺類やカレー、日替わり定食なんかもあったりします。
飲み物もありますし、手ぶらで来ても一日楽しめますよ(*^-^*)