最近、スーパーチャージャー搭載のなぉなぉちゃんNOTEに乗る機会があったので
ちょこっとスーチャー(略)についてお話したいと思います♪
最近の車では聞く事の少ない「スーチャー」乗った記憶のない方でも名前だけは聞いたことがあるのではないでしょうか。
昔は多くの市販車に『スーパーチャージャー』が搭載されていました。
ですが「パワーがある」「速そう」というようなイメージをもたれていただけで、この仕組みを詳しく知らない方も多いのでは?
今回は、スーパーチャージャーとは何なのか、どのような仕組みなのか、またスーチャーを装着するメリットやデメリット、種類などをちょこッと解りやすくご紹介したいと思います(^^)/
(あくまでも純正品としてのお話です、賛否両論有るかとは思いますがご了承ください)
話の内容に入る前に、スーチャーやターボの過給器について・・・
●過給器とは?(スーチャーとターボの略称)
ターボやスーチャーは何となく「何かエンジンに特殊なものが付いてるのでは?」と思われている方がいると思います、間違いではありませんが少し違います。
車が走行するうえで、一番の動力を生み出しているのはエンジンです。
エンジンにガソリンと空気を送り込み、そこで爆発させて動力を生み出し車は走っています。正に車の心臓部分ですね(^^)
単純に速く走ろうと考えれば、この心臓部分を大きくし、大きな排気量を生み出すエンジンを積み爆発力をあげれば良いのですが、エンジンは鉄の塊のようなもので大きくなるということは、大きくなる分だけ重量も増します((+_+))
また、その重量や爆発力を支える為に車体のフレーム等も頑丈にしなければいけません
結果、速くしようと思って単純にエンジンを大きくしようとすると、かえって車重は重くなり、遅くなってしまいます。
ここで、手っ取り早くパワーUPする一つの方法に「過給器」があります。
その過給器とは、エンジンが元々持つ大気圧の力より、更に高い気圧をエンジンに送りこみ、圧力を上げ、一度に多くの燃料と空気を燃やして動力にする装置です(^^)/
これがあることによって、エンジンを大きくせずに爆発力をあげ走行することが可能になるんです♪
その機構、装置自体を過給器と呼びます。
(ちなみに、最近よく耳にするようになったダウンサイジングターボなどもこの一種です)
その過給器の役目を機械式に行うのが「スーパーチャージャー」です。
機械式のスーパーチャージャーの仕組みはエンジンと連動し、そこで生まれた動力をベルト等で過給器に伝えてその動力でコンプレッサー(圧縮機)を作動させ、
空気を圧縮し高気圧を生み出して、それを再びエンジンに送るのです。
こちらは余談ではありますが、ご存じですか(#^.^#)?
実はこのスーパーチャージャーは、元々ジェットエンジンが主流になる前のプロペラ式のエンジンの飛行機に多く搭載されていたんですよ(*'▽')
もちろん飛行機は高度の高いところを飛行するわけですから、つまり“酸素の薄い“燃焼効率の悪い場所ではこの機械式の過給器「スーパーチャージャー」が欠かせなかったというわけなんですよね~♪
↑ 4列28気筒、総排気量7万1500cc
スーパーチャージャー+ターボチャージャーで2段過給を行い、4300馬力を叩き出すという超怪物エンジン!!見た目もイカツイね(笑)
ささ、話を戻しまして…( ̄▽ ̄)
★スーチャーの種類
スーチャーには多くの種類があり、種類によって採用されている乗り物などが異なります。
ここでは簡単にその種類をお伝えしますね(゜-゜)
遠心式
主に航空機に採用されている方式で、かつては一部の車にも採用されたことがあります♪
リショルム式
内部圧縮があり高圧過給でも効率が落ちず、振動も少なく、騒音が少ない為、潜水艦などに使われていました。
スクロール式
渦巻形の羽を2つ組み合わせて動く過給器。渦巻の外縁から空気を取り込み、圧縮させながら中心へと送って吐出する方式で、昔フォルクスワーゲンが「Gラーダ」という商標をとり、車に使っていました。
スライディングベーン式
過給器内部の空間を狭くする事で空気を圧縮して吐出する方式、航空機やオートバイにも使用されていました。
レシプロ式
シリンダー内をピストンが往復し、圧縮式過給器 昔2ストロークガソリンエンジンの掃気用として採用例があるようです。
ルーツ式
最初は大型送風機等に使用されていていました、内部圧縮はなく高圧過給には向いていないが、コスト面などで、この方式が車に多く用いられています。
私が知るのはこれぐらいですが他にも有るかもしれませんね(^^)
ここまでで、何となくスーチャーがどういうものなのか知って頂けたでしょうか?
それでは、車にとってのスーチャーとはどういうものか?を少し・・・
スーチャーには上記ように、ルーツ式を使用するのが主流でした、
何故なら低コストで搭載出来るからです♪
エンジンが始動すれば、エンジンから動力をタイヤに伝えるためのクランクシャフトや、電動モーターでコンプレッサーが作動します。
なので、タイムラグが無く加圧された空気がエンジンに送り込まれエンジンに爆発的な力を与える事が出来るということです。
通常の車は、回転数を上げて走れば走る程加速していきスピードが増していきますよね。スーチャーを搭載だと、低回転域でも力を発揮する事が容易になるのです。
↑写真の様なボンネットからはみ出ているスーチャーを見たことありませんか?
これは改造で、後からエンジンに外付けされたスーパーチャージャーです。
大砲みたいですよね(;'∀')
ドラッグレースなどでもこのような車をよく見かけますが、短い距離を如何に速く走れるかが勝負ですから、低回転域で力を発揮するスーチャーが活躍する事も多くあります(*^-^*)
★ターボとの比較で分かるスーチャーのメリット
次に、スーチャーのメリットをターボと比較しながらお伝えしていきます。エンジンに更に力を与える役目として「スーパーチャージャー」と「ターボチャージャー」があります。
この二つのチャージャー。
似ているようで、実は全く別の仕組みです。
スーパーチャージャーは少ない排気量で動き、タイムラグがない。
機械式のスーパーチャージャーが、エンジンの動力で過給を行うのに対して、ターボチャージャーは、エンジンが出す排気でターボチャージャー内にあるタービンと呼ばれる風車を回転させて、その動力でコンプレッサーを動かし、空気を圧縮してエンジンに力を加えます。
なので、風車が回転する排気が十分になければターボとしての機能は働きません。
これが昔よく言っていた「ターボラグ」というものです。
いくらターボチャージャーを積んでいても、エンジンからの排気が十分になるまでは、力を発揮しません。
一方、スーパーチャージャーは上記でも説明しましたが、エンジンが作動すればスーパーチャージャーも作動しますので、この「ターボラグ」がないのです。
よって、少ない排気量でもエンジンをより爆発させることが出来ます。
過去ターボ車が流行った時代、このターボラグがあったためにそれに対抗して作られたのがスーパーチャージャーです。
主にトヨタからはMR2やカローラレビン・トレノに搭載されていましたよね~
少ない排気量でも作動することから、軽自動車にも♪
そしてスーチャーは熱量が少ない!!
ターボはエンジンの排気によって風車が回転しますので、排気による熱を受けてしまいます。エンジンや機械系統にとって熱は天敵ですので、どうしても負荷がかかってしまいがち(-_-;)
一方、スーチャーはベルトによってコンプレッサーを回すので、ターボのように熱がこもったりする影響がほぼありません!
このように、エンジンにもあまり負荷のかからないのと、エンジンの始動と共に働くことで、反動が少なく、低回転域から中回転域で作動しますので、ターボに比べ燃費効率は良い傾向です。
★スーチャーのデメリットは?
スーチャーによる動力源への負担
ここまで書くと優れモノですが、スーチャーにも幾つか欠点があります。
先ず一つ目が、スーパーチャージャーの魅力でもある動力源!
エンジンが始動すると、シャフトやベルトが駆動しスーパーチャージャーも作動します。
しかしある程度出力が出ると、逆にコンプレッサーを動かす力が大きくなりすぎて、エンジンにとって邪魔な存在になってしまいます。
低回転~中回転域では良いのですが、エンジンが高回転域になるとスーパーチャージャーとしての力はあまり発揮できません。
スーチャー最大出力の限界
ターボ車は、排気量が増して速度が増すほどタービンが回転し圧力が出ますが(圧制限が無ければ)逆にスーパーチャージャーは、一定の圧力しか出ず最大出力という面ではターボ車には劣ります。★なぜ最近スーパーチャージャーを見かけなくなったのか?
現在、ターボ搭載の車は聞いてもスーパーチャージャー搭載の車は聞かなくなってきました。過去、国産車では有名所でカローラレビン、スプリンタートレノの4A-GE型等に使用され、ターボ車と凌ぎを削っていましたが、高回転域によって生じるパワーロスやコスト面がかかる事が問題となっていき・・・( ̄▽ ̄;)
現在、日産ノート・マツダのSKYACTIV-Xに採用されたスーパーチャージャーを搭載しているくらいですかね?
その一方ターボチャージャーは、技術の進歩によりターボの欠点を改善することが可能になり現在多くの国産車に使用されています。
国産車では見なくなったスーパーチャージャー搭載の車ですが、海外、特に北米ではまだまだ需要があり採用されているみたいです(^^)
現在は、あまり見かけなくなってしまったスーパーチャージャーですが、廃れた昔の技術ではなく、今の日本で求められている車には合わなくなってしまったというだけの事です。
また、いずれ日本でも再び求められる時がやってくるかもしれません。
その時にスーパーチャージャーを知っていれば、選択肢がより増えるのではないでしょうか?(^^♪
こんな感じで簡単にスーパーチャージャーについてお話させていただきました♪
仕組みが分かりづらいスーパーチャージャーを、少しでも分かっていただけたら幸いです♪
ほな今日はこの辺で( ̄ー ̄)♪